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つみたてNISA(積立NISA)って説明できる?今更聞けない大人の金融リテラシー!

2022年11月16日 公開 
2023年01月30日 更新

つみたてNISAとは

つみたてNISAとは長期の資産形成を目的とした非課税制度です。

2018年1月から開始された比較的新しい

制度で、投資未経験者や初心者をサポートするために始まりました。

また、2024年には更に使いやすくなった「新NISA」がスタートしますので、今のうちから押さえておきましょう!

NISAとの違い

似た名前の制度で「NISA(区別するため一般NISAと呼称します)」がありますが、非課税制度というところ以外はその内容は大きく違います。

一般NISAは短期で大きなリターンを狙うような、すでにある程度まとまった資産を持つ方に向けた非課税制度です。

一方、つみたてNISAは少額で投資を行う方や、これから長期で資産形成をしていこうという方向けの非課税制度です。

この2つは年間に可能な投資額や非課税になる期間に大きな違いがあるので、一度一覧表で確認しておきましょう。

一般NISAつみたてNISA
年間非課税投資額120万円40万円
非課税期間5年【最長10年】20年
ロールオーバーありなし
投資方法制限なし積立形式のみ
投資可能期間2023年まで※2024年から新NISAに移行2042年まで
投資対象商品個別株式、投資信託ETF、REIT金融庁が認可した投資信託、ETFのみ
1回の投資額の規模多め少額

つみたてNISAを始める前の5つのポイント

投資で得た利益が非課税になるというお得なつみたてNISAですが、始めるにあたってどのようなポイントがあるのでしょうか。

ここでは5つにまとめてご紹介します。

つみたてNISAのポイント①

つみたてNISAは専用の口座を開設して始めます。

口座の開設は日本国内に住んでおり、その年の1月1日時点で20歳以上であれば誰でも開設できます。

(2023年より成人年齢引き下げにより18歳以上へ変更となります)

注意点は「1月1日時点で20歳以上」というところです。

つまり、誕生日が来て20歳になっても、翌年1月1日までは開設できないということです。

つみたてNISAのポイント②

つみたてNISA口座は原則一人一口座しか持てません。

上限額が決まっており、得た利益が非課税になりますので、一人でいくつも持てないようになっています。

つみたてNISAのポイント③

つみたてNISAと一般NISAは併用できません。

どちらも非課税制度ですので「両方同時に使ってお得に運用」なんてことはできないようになっています。

但し、切り替え手続きを行うことにより、年に1回を上限に一般NISAとつみたてNISAを切り替えることができます。

(すでにどちらかに一度でも買い付けを行った場合は、その年内での切り替えはできません)

つみたてNISAのポイント④

つみたてNISAはいつでも解約することができます。

つみたてNISAとよく比較される「iDeCo」では、積み立てを始めると60歳までその積み立てた資金は拘束されますが、つみたてNISAではいつでも解約ができるので資金が拘束されることはありません。

つみたてNISAのポイント⑤

つみたてを行う証券会社や投資する商品は自分で決めなくてはならない。

どこの証券会社を選ぶのかは重要です。

希望利回りなど目当ての商品はあるか、特定の銀行以外での引き落としの融通は利くのか、積立額の最低額はいくらから可能か、積立頻度の選択肢はあるか、など見るべきところはたくさんあります。

また、投資する商品は大きく分けて「株式100%でリスク高めのアクティブ型」「債券などを取り入れたリスク低めのバランス型」に2分されます。

ご自身の性格などを考慮して選択する必要があります。

つみたてNISAの5つのメリット

つみたてNISAを始める前のポイントが理解できたところで、実際に運用するにあたって得ることのできるメリットについて見ていきましょう。

投資の専門知識がいらない

つみたてNISAは個別銘柄への投資をすることはできません。

積み立ては投資信託かETFへ行いますので、その資金は専門家がしっかりと運用します。

また個別株式の購入タイミングは専門家でも難しいと言われますが、毎月決まったタイミングで自動で買い付けを行いますので悩む必要もありません。

全てお任せでOKなのは初心者には嬉しいところです。

少額から始められる

つみたてNISAは100円から始められる証券会社もあります。

生活に負担をかけない程度の金額から「とりあえず」始められるのもつみたてNISAの大きな特徴です。

選ぶ商品は金融庁のお墨付き!

つみたてNISAで買い付けできる商品は金融庁が提示する「長期」「積立」「分散」の項目をクリアした投資信託とETFのみです。

もちろん「100%増える!」というわけではありませんが、審査を通過した商品しか並んでいないという安心感は初心者には助かります。

20年間の運用益が非課税に!

つみたてNISAで得た運用益は20年間非課税となります。

通常、投資で利益が出ると運用益に対して「20.315%」の税金が課税されます。

これが20年間分、全て免除されます。

何と2割以上の節税効果がつみたてNISAにはあるのです!

分散積立だから、万が一の急変動にも安心!

つみたてNISAは毎月(または毎日)積み立てを行うので、時間分散投資が自動で行われておりリスクが抑えられています。

万が一、価格が急落しても投資額が低いことにより大きな損失にはなりません。

また、その後も買付が行われるのでドルコスト平均法により平均買付単価が低くなっていきます。

価格が復調した時に大きな利益を生む可能性もあります。

一括投資の場合、価格の急落は大きな損失につながりますが、分散積み立てならそのような不安も少なくなります。

つみたてNISAの5つのデメリット

税制優遇が大きなメリットといってもつみたてNISAも金融商品ですので、もちろんデメリットがあります。

運用時にどのような不利益を被ってしまうのか確認しておきましょう。

元本割れしてしまう可能性がある

つみたてNISAで投資できる商品は金融庁のお墨付きですが、金融商品である以上100%資産が増えるとは限りません。

経済情勢悪化の長期化など市場の状況によっては積み立て終了時に元本割れを起こす可能性が十分にあることを理解しておきましょう。

損益通算や繰越控除ができない

つみたてNISAの口座は非課税枠として特別扱いになります。

そのため、つみたてNISAの口座で損失が発生してしまっても一般口座などで出た利益と「損益通算」することができません。

また損失の「繰越控除」(損失を翌年の利益と相殺すること)もできません。

つまり、つみたてNISA口座で損失が出た場合は「税制上の恩恵は無い」ということです。

選べる商品が少ない

つみたてNISAで投資できる商品として登録するには金融庁の審査を受けます。

そのため商品数は証券会社にもよりますが、150〜180銘柄程度となります。

一方、一般NISAでは1500〜2500銘柄の中から選ぶことができます。

この数を比べると、つみたてNISAではかなり限られた中から選択することになってしまいます。

投資限度枠が余っても繰越ができない

つみたてNISAの年間投資上限額は40万円です。

もし年間で40万円を使い切れなかったとしても「余った枠を翌年に繰り越す」ことはできません。

翌年に臨時収入などがあり、昨年の使い切れなかった枠を埋めたいと思ってもできないのです。

積み立てた資金は控除対象にならない

iDeCoと混同している方も多いですが、つみたてNISAに積み立てた資金は所得控除の対象になりません。あくまでも「運用によって出た利益に対して課税されない」ということなので、間違えないようにしましょう。

つみたてNISAをもっと詳しく!

つみたてNISAをこれから始めるぞという時に、気になってしまう細かいことはたくさんあります。

今更聞けないことや、ちょっと聞きづらいことなどを集めてみましたので、参考にしてください。

つみたてNISAはなぜ国を挙げて推進しているの?

最近、将来のお金の不安がよく聞こえてきます。

そのため多くの人が「貯蓄」を選択するのですが、現在は「超低金利時代」です。

貯蓄をしていてもほとんどお金が増えないので、国を挙げて「貯蓄から投資へ」促す制度を考えました。

安定的な資産形成を投資によって実現するために「長期」「つみたて」「分散」の3つを掲げて作ったのが「つみたてNISA」です。

毎月貯金をする程度の金額で投資を行えるようにして、NISAの制度を使って運用で出た利益を非課税にする。

そんないいとこ取り制度を作ったので「資産形成を自分でしてみませんか?」ということです。

つみたてNISAが満期になるといくらになる?

つみたてNISAの年間積立上限額の40万円を20年間の満期で行なった場合の総積立額は800万円です。

年間想定利回りを3%と仮定した場合、運用利益は「294万円」にもなります。

積立額と合わせると「1094万円」にもなるのです。

もし貯蓄として銀行に預けていた場合の運用利益は「717円」だけとなってしまいます。

つみたてNISAで積み立てられる月額の上限額は?

つみたてNISAで積み立てられる年間の上限額を12ヶ月で均等に割ると「33,333円」となります。

しかしこのままですと年間で4円余ってしまいますので、ボーナス払いの併用や年末の支払額を4円上乗せした金額に変更するなどをして調整をする必要があります。

つみたてNISAで積み立てたお金は引き出せる?

つみたてNISAで積み立てたお金は購入している商品を売却することで引き出すことができます。

口座を解約する必要はありませんし、回数の制限もありません。

しかし、途中で資金を引き出すことにより「複利の効果」「ドルコスト平均法のメリット」が薄くなる他、非課税枠をフル活用できないなどのデメリットもありますので注意しておきましょう。

つみたてNISAは途中で解約できる?

つみたてNISAはいつでも解約することができます。

運用益が出ていた場合はその分はきちんと非課税となりますし、解約時の手数料もありません。

ただしいくつか注意点があるので合わせて覚えておきましょう。

再開した場合の非課税期間は回復しない

解約後に再度つみたてNISA口座を開設することはできます。

しかし再開した場合の非課税期間は回復しませんので注意してください。

例えば10年間運用後に解約して、その後再開した場合の新しい口座の非課税期間は10年間となります。

つまり「一度始めると延べ20年間は完走しなくてはいけない」ということです。

複利の効果が薄くなる

つみたてNISAは長期で運用することを前提に考えられた投資商品を揃えています。

そのため期間が短くなればなるほど「積み立てによる複利の効果」が薄くなります。

5年未満では元本割れすることもありますので、解約するときはしっかりと考えて行いましょう。

つみたてNISAに配当金はある?

つみたてNISAは投資信託へ投資を行いますので配当金はありません。

配当金とは企業の利益の一部を株主に還元するものですので、個別株式へ投資をしないつみたてNISAには存在しないということになります。

つみたてNISAで受け取れるのは分配金です。

分配金は投資信託の純資産から支払われるので、利益が出ていない場合に受け取ってしまうと純資産が減ってしまう原因になりますので、毎月分配金を受け取ることはお勧めできません。

一方、運用で出た利益分だけを受け取ることは可能です。

つみたてNISAでは利益の分配金を受け取るか再投資するかを選択することができます。

つみたてNISAが満期になったらどうなる?

20年の非課税期間を終えてもまだまだ運用したいという場合は、一般口座や特定口座で運用を続けることもできます。

一方で、全て売却して現金に変えてしまうこともできます。

継続運用した場合でも非課税期間に出た利益に対しては課税されないので、満期を迎えた際にどちらにするのかを選択するといいでしょう。

例えば20年間の非課税期間に100万円の利益が出ていて、その後継続運用をした5年の期間に20万円の利益が出たとした場合、合計の利益は120万円ですが売却時に課税されるのは20万円分だけとなります。

引き落とし口座残高が足りなかったときはどうなる?

口座残高不足の場合、その月の買い付けは行われません。

翌月にまとめて2ヶ月分引き落とされることもありません。

積立投資は定期的に購入することが前提ですので、残高不足による振替を行わないことになっています。

その場合つみたてNISAの年間上限額が余ってしまいますので、毎月の積立額を変更したりボーナス払いで追加購入するなどして、上限額を使い切るように調整を行いましょう。

まとめ:つみたてNISAはどんな人におすすめ?

つみたてNISAは毎月コツコツと長期間に渡って積み立てを行う投資方法です。

そのため、短期的に資金を増やしたいとか、大きな資金を運用したいという人には全く向いていません。

つみたてNISAは「これから資金を貯めていく」投資方法なので、

・老後の資金を貯めたい

・毎月1万円〜3万円程度の余剰資金を出せる

・子供の教育費が終わった、または目処がたった

・貯金をしているけど増やしてみたい

など将来の資産形成を考えている人に向いています。

逆に言えば、生活費がギリギリなので余剰資金が出せないという人は損をする恐れもあるのでやめておいた方がいいでしょう。

子供の教育費で大きなお金が出ていく可能性がある人も落ち着くまではやめておいた方がいいでしょう。

また、既に60代に入っている方も20年後には80歳を超えてくるので、つみたてNISAよりもいい投資先があることでしょう。

つまり「65歳まで15年ほど余裕があり毎月少しの積立が無理なく可能な方」には向いているということになります。

長い時間をかけて資産を運用していくつみたてNISAを正しく理解して、正しく利用していくことが資産形成の成功の秘訣です。

積立の全てをまとめた記事です。

この記事ではつみたてNISAについて詳しく説明しましたが、積立についてさらに詳しく知りたい場合は、積立まとめ記事を参考にしてください。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」のテクニカル分析チームが作成と監修をしています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
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