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RSIの見方・使い方を詳しく解説!取引における注意点と対策も

公開日:2022年2月10日 更新日:2022年5月13日

RSIの基本的な見方

RSIはオシレーター系インジケーターの代表格で、多くのトレーダーに愛用されているインジケーターです。

今回は、このRSIの使い方について深掘りして解説を行っていきます。

RSIをチャートに表示

上の画像では、RSIをサブチャートに紫色のラインで表示しています。

サブチャートの右側に縦軸の値が示されていますが、RSIは0~100%の間を推移するインジケーターです。

RSIの正式名称は「Relative Strength Index」で、「相対的力指数」という意味を持っています。

RSIの値が示すのは過去の上昇・下落幅の合計における上昇幅の割合ですが、「過去の相場における上昇力と下落力のバランス関係を読み取れる指数」というふうに考えるといいでしょう。

RSIの動き方は、下落に対して上昇の動きが多ければ上昇していき、上昇の動きに対して下落の動きが多ければ下落していくという形です。

この点、行き過ぎた相場はやがて反転するという考えに基づき、次の画像のようにRSIの水準から相場の行き過ぎを読み取るのが、基本となる見方です。

RSIの基本の見方

この条件を整理すると以下のようになります。

  • RSIが70~80%以上になると買われ過ぎ
  • RSIが20~30%以下になると売られ過ぎ

なお、具体的な判断水準は30%と70%が採用されることが多い印象ですが、絶対的な決まりはありません。

分析対象や時間足、使用目的などによって、望ましい水準は変化することがあります。

RSIの計算式

RSIの値は、以下の計算式によって算出されます。

RSIの計算式

RSI=n期間の値上がり幅の平均÷(n期間の値上がり幅の平均+n期間の値下がり幅の平均)×100

※n:パラメータ

計算式からは、RSIは過去n期間において変化した値幅のうち、上昇した値幅の割合を示しているということが分かります。

つまり、冒頭で説明した通り過去n期間の相場における上昇の動きと下落の動きのバランスが読み取れるわけです。

RSIの計算式については以下の記事で丁寧に解説しているので、この記事の説明だけではイメージがわかないという人はチェックしてください。

どのぐらいの期間(n期間)を計算対象にするかによってRSIの動き方は変わり、相場について読み取れる情報も変わってきます。

先ほど出てきた相場の行き過ぎを見極める水準と同様に、この期間設定はRSIをチューニングするという意味で大切なポイントであることも頭に入れておきましょう。

通常、nには「14」が使用されますが、以下の記事ではさらに細かく解説を行っているので、使い方と併せてチェックしておくことをおすすめします。

また、RSIが持つ意味合いについて以下の記事でより深く考察を行っているので、RSIの理解をより深めたい場合におすすめです。

では、今回はより実戦的な使い方の部分に特化して解説を進めていきます。

RSIの使い方を深掘り解説

相場の上昇の動きと下落の動きのバランスを示すRSIですが、実際のトレードにおける使い方は主に以下の4パターンです。

  • 買われ過ぎ・売られ過ぎで逆張り
  • 50%ライン抜けで順張り
  • ダイバージェンス
  • ヒドゥン・ダイバージェンス(リバーサル)

では、これらの使い方について、それぞれ細かく解説を行っていきます。

買われ過ぎ・売られ過ぎで逆張り

まずは、基本的な見方をそのまま使ったRSIのベースとなる取引手法から見ていきましょう。

これは、買われ過ぎとなったところで売りを狙い、売られ過ぎとなったところで買いを狙うという形です。

RSIで売り・買いを狙いたいタイミング

上の画像では、この使い方による売りを狙いたいタイミング、買いを狙いたいタイミングを示しています。

ただし、より具体的にトレードタイミングを考えると、さらに以下の2つのタイミングが考えられるはずです。

  • 行き過ぎゾーンに入ったタイミング(ゾーン・エントリー)
  • 行き過ぎゾーンに一度入ってから出たタイミング(ゾーン・エグジット)

これを先ほどのチャートを使って明示すると、次の画像のようになります。

RSIのゾーン・エントリーとゾーン・エグジット

どちらのタイミングが良いかというと、ゾーン・エグジットを基準とするのが一般的です。

つまり、正確にこの取引方法による条件を整理すると以下のようになります。

  • RSIが70~80%以上になった後、70~80%以下になったタイミングで売り
  • RSIが20~30%以下になった後、20~30%以上になったタイミングで買い

RSIでの弱点として、トレンドが長く継続したときに、買われ過ぎゾーンや売られ過ぎゾーンに張り付いてしまうことが挙げられます。

ゾーン・エントリーを基準にトレードを行うと、こういった場合に相場に大きく逆行されることになるでしょう。

こういったことも踏まえても、RSIの反転を確認してからエントリーするゾーン・エグジットを基準とする形が、採用されることが多いのかもしれません。

50%ライン抜けでの順張り

RSIの50%ラインを基準に売り買いの優勢を判断

RSIは相場の買いの力と売りの力のバランスを示したものと考えると、RSIが真ん中の50%にある場合には両者の力が均衡していることが読み取れます。

この50%ラインを基準に考えると、上の画像で示しているようにRSIが50%以上であれば買いの力が強く上昇しやすい状態、RSIが50%以下であれば売りの力が強く下落しやすいと考えられるわけです。

この考え方を使うと、50%を抜けるとそれまでのトレンドが伸びやすくなると解釈できます。

RSIで相場のバランスの偏りを見つけて順張り

上の画像は、50%ライン抜けを狙ったトレードを示したものです。

条件を整理すると以下のようになります。

  • RSIが50%ラインを上方向に抜けると買い
  • RSIが50%ラインを下方向に抜けると売り

この取引方法はトレンド継続を狙った順張りであり、トレンドが伸びやすい環境で使用するのがポイントです。

もしトレンドがすぐに終わってしまう場合には、ダマシとなってしまうことが考えられます。

弱点を挙げると、トレンドが発生しない均衡した相場では、50%ラインを何度も行ったり来たりして、ダマシが連発する可能性がある点です。

また、トレンドの状況によっては、RSIが50%以下または50%以上の範囲でずっと推移することがあり、そもそもサインが発生しないケースも考えられます。

こういったケースを踏まえて工夫する場合には、50%という基準を調整する方法が考えられるでしょう。

例えば、買いの場合は55%/60%65%/70%、売りの場合は45%/40%/35%/30%というように基準を厳しくしていくことで、弱いトレンドではサインが出にくくしたり、トレンド発生時にもサインが出るようにしたりすることが可能です。

ダイバージェンス

RSIのダイバージェンス

RSIには、「ダイバージェンス」と呼ばれるトレンド転換の兆候を示すシグナルがあります。

これは例えば上の画像の白矢印のように、チャートが高値を更新しているのにも関わらず、RSIが高値を切り下げるという現象です。

このような形のチャートとRSIが逆行する現象は、トレンドの最終局面でしばしば起こります。

ダイバージェンスの条件を整理すると以下のようになります。

  • 上昇トレンド時において、チャートが高値更新しているがRSIは高値を切り下げている場合、トレンドが転換する兆候あり
  • 下降トレンド時において、チャートが安値更新しているがRSIは安値を切り上げている場合、トレンドが転換する兆候あり

これは、RSIから相場の勢いが読み取れると考えると理解しやすいでしょう。

チャートが伸びているものの、RSIが伸びておらず相場の勢いが弱まっており、そろそろ転換が近づいていると考えるイメージです。

ただし、あくまでもダイバージェンスが示唆するのは兆候であり、これを繰り返しながらトレードが継続するケースもあります。

相場環境を理解する上ではとても有効ですが、ダイバージェンスだけでトレードの判断を行うのは避けた方がいいでしょう。

また、トレンドが転換時に必ずダイバージェンスが起こるわけではなく、逆行現象なしにトレンドが転換することもあります。

トレンド転換における必要条件と考えていると、チャンスを逃すこともあるので注意しておきたいところです。

ヒドゥン・ダイバージェンス(リバーサル)

RSIのヒドゥン・ダイバージェンス(リバーサル)

ダイバージェンスの発展版として押さえておきたいのが、「ヒドゥン・ダイバージェンス(隠れたダイバージェンス)」や「リバーサル」と呼ばれる現象です。

これは例えば上の画像の白矢印のように、下降トレンドの中でチャートが戻り高値を切り下げているのに、RSIが戻り高値を切上げるという現象です。

この現象は、チャートとRSIの逆行現象という意味ではダイバージェンスと同じですが、発生する局面がトレンドにおける調整局面であり、ダイバージェンスと異なります。

また、ダイバージェンスがトレンド転換のシグナルであるのに対して、ヒドゥン・ダイバージェンスはトレンド継続(調整が終わってもう一度トレンド方向に伸びること)のシグナルであり、意味合いが反対になるのもポイントです。

ヒドゥン・ダイバージェンスの条件を整理すると以下のようになります。

  • 上昇トレンドにおける調整の下落の中で、チャートが前回安値よりも上にある状態でRSIが安値を切り下げた場合、もう一度トレンド方向に伸びやすい
  • 下降トレンドにおける調整の上昇の中で、チャートが前回高値よりも下にある状態でRSIが高値を切り上げた場合、もう一度トレンド方向に伸びやすい

これは、RSIから相場の過熱感を読み取ると考えると理解しやすくなります。

チャートがトレンドと逆方向に調整している中で、RSIだけが大きく上昇・下落して過熱感が高まっており、調整の動きが終わってトレンドが再開しやすくなっているというイメージです。

ヒドゥン・ダイバージェンスは、トレンド発生時において押し目買い・戻り売りのタイミングを見極める際に有効なシグナルです。

ただし、ヒドゥン・ダイバージェンスが発生しても、そのままチャートが前回安値や前回高値を上回ってしまうこともあります。

これはダマシとなったケースなので、潔く損切りをするようにしましょう。

ダマシはもちろん良いことではないのですが、前回安値や前回高値という損切りの基準を明確に設定できる点は、ヒドゥン・ダイバージェンスの長所と言えるかもしれません。

他のテクニカル分析を併用した応用的な使い方

ここまで単独でRSIを使用する方法を説明してきましたが、他のテクニカル分析と組み合わせることで精度向上を図ることも可能です。

ここでは、RSIと他のテクニカル分析の組み合わせ手法の例として、以下の3パターンを紹介しておきます。

  • RSIにトレンドライン分析を活用
  • RSIとMACDを併用
  • RSIとボリンジャーバンドを併用

それぞれの手法について、実際のチャートを通して説明をしていきます。

なお、手法自体も大切ですが、むしろ「なぜこの組み合わせをしているのか?」というところに注目することをおすすめします。

RSIにトレンドライン分析を適用

RSIにトレンドラインのブレイクに注目

上の画像では、RSIにトレンドラインを引いて分析を行っています。なお、RSIの期間設定は一般的な「14」です。

トレンドライン分析はチャートで行うことが多いですが、こういった形でインジケーターに適用することもできます。

ここでは、トレンドラインのブレイクに注目しています。

トレンドラインに沿って推移してきた後にブレイクが起こると、それを根拠にトレードを行っていた人があきらめるので、逆方向に勢いが出やすいというイメージです。

チャートでは、赤丸で示したところでは、トレンドラインを上にブレイクした後に、チャートに上昇トレンドが発生しています。

そして、再びトレンドラインに沿ってRSIが上昇していますが、青丸でこれを下にブレイクした後は、今度はチャートに下降トレンドが発生しています。

このように、RSIに明確なトレンドラインが引けるところでは、ブレイク後の反転を狙った取引を行うことが可能です。

RSIとMACDを併用

RSIとMACDを併用したトレード

上の画像では、サブチャートの上側にRSIを、下側にMACDを表示しています。

RSIの期間設定は一般的な「14」で、MACDも最も一般的なパラメータ(12、26、9)を設定しています。

MACDはトレンドの発生を捉えるのが得意なインジケーターです。

ここでは、RSIのダイバージェンスで反転が起こりやすい状況を確認した上で、MACDで反転する方向にトレンド発生のシグナルが出たところを狙っています。

実際に使用しているMACDのシグナルは、「ゼロラインの下でMACDラインがシグナルを下から上に抜く(ゴールデンクロス)と買い」という、上昇トレンドを捉えるものです。

チャートを見てみると、RSIのダイバージェンスが発生した後に、赤丸のところでMACDのシグナルが出ており、買いを入れることになります。

RSIとボリンジャーバンドを併用

RSIとボリンジャーバンドを併用したトレード

上の画像では、メインチャートにボリンジャーバンドを、サブチャートにRSIを表示しています。

RSIの期間設定は一般的な「14」で、ボリンジャーバンドも一般的なパラメータ(20)を設定しています。

ボリンジャーバンドにはさまざまな使い方がありますが、ここでは逆張りを狙う目的で使用します。

ボリンジャーバンドとRSIという異なるインジケーターで同時に、相場の行き過ぎによる反転のシグナルが確認できたところで、エントリーするという作戦です。

実際に使用するボリンジャーバンドのシグナルは、「-3σライン(下側の青ライン)にタッチすると売られ過ぎで買い」というものです。

チャートを見てみると、青丸でRSIから売られ過ぎ(ここでは「RSIが30%以下」)を確認でき、それとほぼ同時に白丸でボリンジャーバンドにも売られ過ぎのシグナルが出ており、買いを入れることになります。

取引時における注意点と対応策

RSIの使い方について見てきましたが、この方法で全てのトレードがうまくいくわけではありません。

RSIを使ったトレードを行う際には、以下のようなポイントに注意しておくべきと考えられます。

  • トレンド相場では安易な逆張りをしない
  • RCIのような異なるインジケーターと混同しない

では、上記それぞれの注意点について、対応策も含めて細かく解説を行っていきます。

トレンド相場では安易な逆張りをしない

強い上昇トレンドで買われ過ぎゾーンに張り付くRSI

RSIで最も基本となる使い方として知られているのが、この記事でも紹介している「買われ過ぎ・売られ過ぎで逆張り」を行う形です。

しかし、安易にこの取引手法を使うと、大きな損失を出すことになりかねない点に注意が必要です。

というのが、上の画像で示しているように、強いトレンドが発生した場合、チャートがトレンド方向に伸び続けながら、RSIが買われ過ぎゾーン・売られ過ぎゾーンに張り付いてしまうからです。

これに対応する方法としては、以下の3つが考えられます。

  • 相場の環境を確認して強いトレンドを避ける
  • ゾーン・エグジットで判断を行う
  • あらかじめ損切りまで想定しておく

まず1つ目ですが、強いトレンドが発生しているときには、そもそもこの取引手法は適していません。

別の使い方にも共通して言えることですが、その取引手法に合った相場環境を選んでトレードすることが大切です。

次に、「買われ過ぎ・売られ過ぎで逆張り」のところでも説明しましたが、ゾーン・エントリーで判断するのではなく、ゾーン・エグジットまで待つことも有効でしょう。

RSIがある程度反転してからエントリーすることで、張り付きに巻き込まれるのを避けることが期待できます。

とはいえ、どんなに注意しても必ずダマシは起こってしまいます

そのため、どんな手法でも同じですがエントリー時点で、「こうなったらあきらめる」という損切りラインを設定した上で、トレードをするようにしてください。

特にRSIで逆張りする場合には、高値・安値を更新しているときが多く、意識的に損切りラインを設定しておかないと、なかなか損切りできないことも考えられます。

損切りまで想定したトレードを常に心がけておくことが大切です。

RCIのような異なるインジケーターと混同しない

TradingViewでRSIとRCIの比較

インジケーターにはさまざまなものがあり、RSIに名前が似ているものがあります。

特に気を付けたいのが「RCI」というインジケーターで、似ているところもあるためRSIと混同して使っている人もいるかもしれません。

上の画像では、サブチャートの上側にRSI、下側にRCIを表示して、両者の動きを比較しています。

見ての通りRSIとRCIでは動き方が異なっており、RSIの取引手法をそのままRCIで実践しても、うまくいく可能性は低いでしょう。

これは、どちらのインジケーターが優れているという問題ではありません。

インジケーターを使う際には、そのインジケーターの中身をしっかり確認しておくことが大切です。

ちなみに、これはRCIだけに限った話ではなく、RSI関連のインジケーターにも言えます。

RSIのシグナルを知らせてくれるようなインジケーターを使う場合であれば、それがどういう条件なのかを理解しておくことが大切です。

例えば買われ過ぎ・売られ過ぎのシグナルであれば、ゾーン・エントリーでシグナルを出すものもあれば、ゾーン・エグジットでシグナルを出すものもあります。

こういったところまできちんと把握した上で、インジケーターは使うようにしたいところです。

まとめ:RSIの見方と使い方を理解しよう!

今回は、RSIの見方と使い方について、かなり細かいところまで解説を行ってきました。

RSIは、単純に「70%を上回ったら売り、30%を下回ったら買い」という説明がされることが多いですが、もっと奥が深いところまで理解できたかと思います。

相場には「絶対にこうなる!」という正解があるわけではありません。

そのため、単純なサインを一つ確認するだけでは、安定的に利益を増やしていけるようにはなかなかならないでしょう。

トレードにおいてより効果的にRSIを使えるように、どういう使い方があるのかというところをできるだけ細かく頭に入れていただければと思います。

RSIを正しく理解して、ぜひ実戦のトレードにおいて上手に活用してくださいね。

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