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サイコロジカル|投資家心理を数値化して分析する

公開日:2021年6月1日 更新日:2022年3月25日

図解で分かるサイコロジカルの使い方

要するにサイコロジカルとは

  • 特定の期間内において勝率がわかる
  • 市場参加者の心理状態を数値化し、把握できる
  • 相場の強弱や上がりすぎ・下がりすぎを知ることができる

相場が上がり続けた時「どこまで上がるんだろう」「これ以上さらに上がるかもしれない」と希望的観測を抱いたり、下落トレンドの時に「もっと下がるかもしれない」と不安に感じた経験は誰もがあることです。

市場参加者の心理は不思議なもので、上がっている時には「もっと上がる」、下がっている時には「もっと下がる」と何も根拠がないのに考えてしまうものです。

このような時に、市場参加者の心理状態を数値化したインジケーターがサイコロジカルです。

「サイコロジカル」とは「心理的な」という意味で、市場に参加する人間心理を数値化したことから、この名称になっています。

サイコロジカルを使用すれば、「そろそろ上がる」「そろそろ下がる」という市場心理を視覚的に知ることができ、相場の強弱や上がりすぎ・下がりすぎを知ることができます。

市場参加者の心理状態を数値化したインジケーターであるサイコロジカルについて詳しく解説していきます。

サイコロジカルをアプリで表示

Trading View

TradingViewのスマホアプリでサイコロジカルを表示
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TradingViewのPCツールでサイコロジカルを表示
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SBI証券

SBI証券のスマホアプリでサイコロジカルを表示
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SBI証券のPCツールでサイコロジカルを表示
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サイコロジカルの計算式

サイコロジカルの計算式は次のように非常にシンプルです。

*画像挿入[alt=サイコロジカルの計算式]

『前日比上昇した日数÷対象期間の日数×100=サイコロジカルライン(%)』
期間が10日だった場合、1/1と1/2を比べて上がったか、1/2と1/3を比べて上がったか、1/3と1/4を比べて上がったか・・・1/9と1/10を比べて上がったかを算出する→10回中6回上がっていたら、6/10×100したものがサイコロジカルライン。

前日比上昇した日数÷対象期間の日数×100=サイコロジカルライン(%)

例えば、期間が10日だった場合、1/1と1/2の終値を比べて上がったか、1/2と1/3の終値を比べて上がったか、1/3と1/4の終値を比べて上がったか・・・1/9と1/10の終値を比べて上がったかを算出する→10回中6回上がっていたら、6/10×100したものがサイコロジカルラインということになります。

言い換えれば、期間中前日よりも上がった日数は何割求めているだけのインジケーターになります。

また、一般的に対象期間の日数は12日の設定です。

これは、過去の株価の連勝・連敗記録が根拠になっています。

  • 連勝記録:1960年12月21日~1961年1月11までの14連勝
  • 連敗記録:1954年4月28日~1954年5月18日までの15連敗

これらは過去に1度だけですので、サイコロジカルラインの日数を14日以上にしてもほとんど意味はありません。

13にすると50%が存在しなくなることから12日の設定となります。

例えば、前日比で上昇した日数が5日間あったとしたらサイコロジカルは次のようになります。

5日÷12日×100=41.6%

このように、サイコロジカルはシンプルに「期間中、前日比で上昇した日数の割合が何%なのか」ということを示す指標になります。

サイコロジカル計算式の意味

サイコロジカル計算式の意味をそれぞれ解説していきます。

勝ち負けが同数で50%になる

前日比で上昇した日を「勝ち」、前日比で下落した日を「負け」と考えた場合、期間中に勝敗が同数の場合にはサイコロジカルは50%になります。

例)12日間で前日比で上昇した日数が6日間だった

サイコロジカルライン=6日÷12日×100=50%

つまり、加熱しすぎてもいなければ冷め切ってもいない、相場が冷静さを保っている時の指標が50%だということが分かります。

期間中前日比プラスが続けば100%になる

期間中、ずっと前日比プラスであれば、サイコロジカルは100%になります。

例)12日間毎日上昇を続け、前日比で上昇した日数が12日間だった

サイコロジカルライン=12日÷12日×100=100%

相場がピークに加熱している時にはサイコロジカルは100%に近くなります。

期間中前日比マイナスが続けば0%になる

反対に、期間中ずっと前日比マイナスであれば、サイコロジカルは0%になります。

例)12日間毎日下落を続け、前日比で下落した日数が12日間だった

サイコロジカルライン=0日÷12日×100=0%

期間中、下落が続いている時にはサイコロジカルラインは0%に近づきます。

このように、サイコロジカルが100%に近ければ「上がる日が連続しすぎ」0%に近ければ「下がる日が連続しすぎ」、50%近辺であれば「上る日と下がる日が同数」と判断することができます。

前日比と同じ価格は「勝ち」と判断する

価格が前日と同じだった場合には「勝ち」と判断してサイコロジカルを求めるのが一般的です。

カウントしないことにして計算する方法もあるようですが、一般的には「引き分け=勝ち」と判断し、サイコロジカルを計算しましょう。

勝敗の出現確率

では、勝敗の出現確率はどの程度なのでしょうか?

前日よりも上がった日数をNとした場合、次の計算式で確率を求めることができます。

*画像挿入[alt=勝敗の出現確率の計算式]

『勝敗の出現確率=0.5のN乗』

勝敗の出現確率=0.5のN乗

例えば、12日連続で前日比プラスになる確率は「0.5の12乗」で0.024%となります。

おおよそ4167日に1回しか12日連続でプラスになることはありません。

12日間上昇を続けるということは確率的には非常に稀であるということが分かります。

なお、勝敗ごとのサイコロジカルと出現確率は次のようになります。

勝敗サイコロジカル出現確率
12勝0敗100%0.02%
11勝1敗91.7%0.29%
10勝2敗83.3%1.61%
9勝3敗75%5.37%
8勝4敗66.6%12.08%
7勝5敗58.3%19.34%
6勝6敗50%22.56%
5勝6敗41.7%19.34%
4勝7敗33.3%12.08%
3勝8敗25%5.37%
2勝10敗16.7%1.61%
1勝11敗8.3%0.29%
0勝12敗0%0.02%
勝敗別サイコロジカルと出現確率

12日連続で勝ちが続くことも負けが続くことも、確率論的にはほとんどありません。

数日勝ち(負け)が続くと、「この勢いでずっと上昇し続ける」と希望的観測をしてしまうのが人間の性ですが、実際に勝ちと負けの出現率は上記のようになっています。

判断に迷ったら、勝敗の出現確率を参照して冷静に考えてみることも重要でしょう。

サイコロジカルの一般的な使い方

サイコロジカルの一般的な使い方はサイコロジカルの線を示すサイコロジカルラインを先頭に勝敗のエントリーポイントとエグジットポイントを探ることです。

基本的には75%と25%が下落と上昇の目安になります。

75%で高値圏と判断する

サイコロジカルが75%の場合には、高値圏だと判断するのが一般的です。

サイコロジカルラインが75%に到達したら「そろそろ下がる可能性が高い」と判断して売りポジションでエントリーをするか、買いポジションをエグジットする検討を始めるべきでしょう。

上記の「勝敗別サイコロジカルと出現確率表」によると、サイコロジカル75%が出現する可能性は5.37%と、ただでさえそれほど高くない数字です。

これが、サイコロジカル83.3%になると出現率は1.61%というさらに低い数字になり、確率論的には出現する可能性は非常に低いと言えます。

つまり、サイコロジカル75%になると90%以上の確率で、直近で確定しているローソク足の終値よりも低いレートで確定することになるので、下落する可能性の方が高いと判断できるのです。

他の根拠がないのであれば、サイコロジカル75%以上に到達したら下落する可能性が高いと判断した方が無難でしょう。

25%で安値圏と判断する

一方、サイコロジカルが25%の場合には、安値圏だと判断するのが一般的です。

サイコロジカルラインが25%に到達したら「今後上昇する可能性が高い」と判断し、買いポジションのエントリーや売りポジションのエグジットを検討すべきでしょう。

サイコロジカル25%の出現率は75%と同じく5.37%です。

25%以下になると出現率はさらに大きく下がるので、確率論的に見れば25%まで下落したら直近で確定しているローソク足の終値よりも高いレートで確定する可能性が非常に高いので、上昇に転じると考えるのが一般的です。

サイコロジカルが25%に到達したら、上昇に乗る準備をした方が無難でしょう。

サイコロジカル設定値

サイコロジカルで設定することができる値は次の3つです。

  • 高値のライン
  • 安値のライン
  • 期間

高値のライン

高値のラインを自由に設定することができます。

一般的には75%が高値圏と言われていますが、66.6%でも12%程度の出現率です。

自分が考える高値圏はどの程度なのかを考えて、もっとも適切なラインを高値圏として設定するのがよいでしょう。

安値のライン

安値のラインも自由に設定することが可能です。

やはり25%が安値圏だとは言われているのもの、その上の33.3%でも12%程度の出現率です。

高値圏と同じく、自分の中でももっともしっくりとくるラインを安値圏として設定するとよいでしょう。

期間

サイコロジカルを計算する期間を設定することができます。

あまりにも短くするとサイコロジカルが100%や0%が頻出するようになってしまうので、インジケーターとしての信憑性が低くなります。

また、あまりにも長くしてしまいますと、サイコロジカルが細かくなりすぎてエントリー・エグジットポイントを知ることが難しくなってしまいます。

デフォルトの設定は12日となっているので、特段「この期間のサイコロジカルが知りたい」という希望がない場合には12日のままにしておいた方がよいでしょう。

サイコロジカルが示す売買ポイント

サイコロジカルが示す売買ポイントは一般的には次の通りです。

  • 75%で売り
  • 25%で買い

投資家心理を数値化して加熱しすぎかどうかを知るためだけのインジケーターですので、サイコロジカルだけで売買ポイントを決定するとダマシに引っかかってしまう可能性も高くあります。

サイコロジカルは次のインジケーターなどと一緒に使用すると効果的です。

  • 移動平均線:サイコロジカルが25%になった時に、移動平均線でゴールデンクロスが発生した→買いのサイン
  • ストキャスティクス:サイコロジカルが25%になった時に、ストキャスティクスが20%以下→買いのサイン
  • RSI:サイコロジカルが25%以下の時に、RSIが30%以下で上向きになった→買いのサイン

このように、他のインジケーターが買いのサインを出している時に、サイコロジカルも25%であれば買いの判断をするなどして、他のインジケーターと合わせて売買のタイミングを知るツールとして利用するのがよいでしょう。

サイコロジカルの注意点・懸念点

サイコロジカルは投資家の心理状態を知るためには有効なインジケーターですが、次の2点については十分に注意する必要があるでしょう。

  • 価格が反映されない
  • 売買のタイミングをピンポイントでは掴めない

サイコロジカルの2つのデメリットについて詳しく解説していきます。

価格が反映されない

サイコロジカルの最大の問題点が価格が全く反映されていないという点です。

サイコロジカルでは前日比で0.1銭でも価格が上昇していれば1勝と判定し算出します。

前日比0.1銭上昇でも、1円上昇でも同じ1勝ですので、サイコロジカルラインでは大幅に上昇しているのに、チャートでは全く上昇していないということはよくあることです。

サイコロジカルラインが75%を超えていても、チャートでは全く上昇していないのであれば、「高値圏」と判断しても実際にはその後に価格が下落しないことは珍しいことではありません。

サイコロジカルではこのようなダマシがよくあります。

売買のタイミングをピンポイントでは掴めない

サイコロジカルは単に勝敗をカウントし、勝率を求めただけですので「どこか安値で高値なのか」「どの価格までいけば上昇(下落)に転じるのかという売買のタイミングを知ることはできません。

サイコロジカルで知ることができるのは、あくまでも「毎日上がっている(下がっている)からそろそろ下がる(上がる)」という目安だけです。

サイコロジカルでは「高いところで売る」「安いところで買う」というタイミングをピンポイントで掴むことはできません。

売買のタイミングは他のインジケーターを併用し、サイコロジカルだけで売買のタイミングを決めることは避けるべきでしょう。

サイコロジカルの成り立ち

開発者

不明

種類

オシレーター系

歴史

Psychological(「心理的な」)というのがサイコロジカルの語源。

もっとも古典的なオシレーター系指標の1つ。

投資家心理を数値化した指標だが、単純に勝率を求めたもの。

サイコロジカル豆知識

サイコロジカルは前日比プラスであれば「勝ち」、前日比マイナスであれば「負け」として、期間中どのくらいの割合で勝ったのかということを知るための指標です。

サイコロジカルには価格の上下が含まれていないという点が問題点として挙げられていますが、ここに価格の概念を組み合わせたインジケーターがRSIです。

RSIの計算式

*画像挿入[alt=RSIの計算式]
RSI記事の方で計算式画像を作成済みなので、そちらをお使いいただければいいかと思います。

RSI = n日間の値上がり幅の合計 ÷ ( n日間の値上がり幅の合計 + n日間の値下がり幅の合計 ) × 100

RSIは期間中の値動き全体に対して、何割の値上がりがあったのかということを求める指標です。

つまり、RSIとサイコロジカルを組み合わせることで、より精緻に相場の過熱感を知ることができると言えるでしょう。

サイコロジカル類似インジケーター

RSI

  • 特定期間の上昇幅と下落幅の合計に対して、上昇幅の合計がどれくらいの割合かを表したもの
  • 一般的に「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を判断するために使われる
  • 上昇トレンド・下降トレンドの判断にも利用できる

ストキャスティクス

  • 特定期間について、最安値~最高値における現在値の相対的な位置を0~100%で示したもの
  • 買われ過ぎ、売られ過ぎを把握し、トレンドの反転を素早く捉えられる
  • 柔軟性の高いインジケーターで、丁寧なバックテストでダマシの頻度が少ないパラメータを検証することが大切

RCI

  • 特定期間の日付と価格に順位をつけ、その相関関係を指数化したもの
  • 一般的に相場の過熱感を判断するために使われる
  • 上昇トレンド・下降トレンドの判断に利用できる

RCIを利用して取引する際には、他のインジケーターと併用して売買のサインを探るのが一般的です。

類似インジケーターについても理解しておきましょう。

サイコロジカルが使えるFX/証券会社/仮想通貨取引所

サイコロジカルが使える主な証券会社・FX会社・仮想通貨取引所は以下の通りです。

証券会社

  • GMOクリック証券
  • 楽天証券
  • SBI証券
  • 松井証券
  • マネックス証券
  • 岡三オンライン証券
  • DMM株
  • カブドットコム証券

FX会社

  • FXプライムby GMO
  • JFX
  • DMM FX
  • YJFX!
  • ヒロセ通商
  • SBI FXトレード
  • 外為オンライン
  • LINE FX

仮想通貨取引所

  • GMOコイン
  • DMM Bitcoin
  • bitbank

証券会社やFX取引所ではサイコロジカルは標準搭載されていることが一般的です。

ただし、アプリに搭載している会社はあまり存在しません。

仮想通貨取引所では、Trading Viewを無料で利用することができる取引所でTradingviewでサイコロジカルを使うことができます。

サイコロジカルはMT4・MT5で使えるか

サイコロジカルはMT4/MT5には実装されていません。

外部からインジケーターをダウンロードして、お使いのMT4/MT5へインストールする必要があります。

外部からインストールする際にはスパムのリスクもあるのでダウンロード先は十分に注意するようにしてください。

心配な方はTrading Viewなどのサイコロジカルを使用することをおすすめします。

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