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【FX自動売買】EAは稼げない?大損する行動と原因はどこにあるのか徹底解明!

2022年08月21日 公開 
2023年01月30日 更新

FXの自動売買は大損する?

「FXの自動売買」で検索すると大損の話しやリスクの話し、詐欺の話しなどが次々と出てきます。

FXの自動売買とは必ず大損してしまうものなのでしょうか。

しかし、自動売買が必ず大損するものなら使う人が後を絶たないのは何故なのでしょうか。

ここではFXの自動売買について少し掘り下げてみていきましょう。

自動売買とEAの違い

FXの自動売買と聞くと「EA(Expert・Adviser)」を想像する方も多いと思います。

EAも自動売買のひとつですが、自動売買=EAというわけではありません。

EAとはMT4やMT5上でプログラムによって動く自動売買の総称です。

「MQL言語」と呼ばれるプログラム言語を使って「MT4やMT5のシステム上でだけ稼働する」自動売買のことです。

ですので、MT4やMT5を使用しない自動売買はEAではないということになります。

MT4やMT5を使用しない自動売買にはFXブローカーが提供するリピート型や選択型の自動売買などがあります。

自動売買が勝てないというのは本当か

自動売買が勝てるか勝てないかという質問に正しく答えるには「勝てる時もあれば負ける時もある」となってしまいます。

少しずるい回答ですがその理由はふたつあります。

それぞれ簡単に解説していきます。

ひとつ目は、自動売買に限りませんがFXで勝つということは「最終的に損益がプラスである」ということになります。

「最終的に」は人により尺度が違ってくるとは思いますが、その月でプラスなら勝ちという方がいれば年間の収益でプラスなら勝ちという方もいるでしょう。

つまり自動売買で勝つという意味がその期間トータルでの損益がプラスになることを指すのであれば、毎回の勝ち負けに大した意味はありません。

勝てるか勝てないかと問われると、そのように答えるしかないとなってしまいます。

なお自動売買は長期投資を目的としたものがほとんどですので、最低でも1年間の運用結果で勝てる勝てないの判断はするようにしましょう。

ふたつ目は自動売買には「その自動売買が得意とする相場と苦手な相場というものが存在」するということです。

トレンドが出ているときには大きな利益を上げ続けますが、レンジ相場になると途端に負け続けてしまうトレンドに特化した自動売買。

レンジが続いている限りは買いも売りも上手に利益にする反面、トレンドが出てしまうと大きな損失を出してしまうレンジに特化した自動売買。

など、片方に特化すればもう片方に弱くなるといった現象が起きてしまいます。

これは自動売買に限らず裁量トレードをしていても同じようなことは起こりますが、自動売買と言っても人がプログラムして作ったものですので、ここは避けて通れません。

ですので、自動売買が勝てないというわけではなく「ひとつの自動売買で全ての相場に挑んでしまっている場合は勝ち続けるのは難しい」ということになります。

FXブローカーが提供する自動売買の落とし穴

口座開設者へのサービスとしてFXブローカーが提供しているリピート型や選択型の自動売買はとても便利です。

プログラミングの知識が無くても使うことができますし、相場への知識が無くてもブローカーのホームページなどで推奨設定などが丁寧に説明されており、初心者にとって魅力的なものです。

しかし気を付けておきたいことが2つあります。

ひとつ目は発注数が多いこと。

リピート型やトラップ型の自動売買は想定した価格の中で細かく利益を上げていく半面、発注数が多くなりがちになり、その分投入している投資資金を圧迫していきます。

そのため、本来は裁量で取引する時よりも大幅にロットを落とし、設定した値幅内での最大発注数に達しても余裕のある資金管理で行わなければいけません。

しかし、ロットを落とすことで勝ちになったトレードの利益額が少なく資金が増える速度が遅くなります。

それを嫌がり、ロットを上げた状態で自動売買を稼働してしまい耐えられる金額を上回ってしまって

ロスカットになるという事例が後を絶ちません。

リピート型やトラップ型の自動売買を使う際は「裁量で取引するときよりもロットを落とすか、多めの資金を用意する」ということを覚えておきましょう。

ふたつ目は取引コストが高いということです。

自動売買を使用した際は裁量で取引をするときよりも高い取引コストがかかります。

例えば裁量でUSDJPYを取引するときにスプレッドが0.1pipsのブローカーを使っていたとしても、自動売買を使用しているときは0.2pipsに変更されているということです。

わずかな差ですが、何度も取引を繰り返す自動売買ではこれが大きなコストとして後々重しになってきます。

自動売買を使うときは、いつもより高い取引コストを払っているということを自覚しておきましょう。

EAの誇大広告に注意

自動売買を探していると「勝率99%越え!」や「ほったらかしで3000万円を達成!」などのように、あたかも楽に簡単に何もせずにお金が増えていくという誇大広告が目に入ってきます。

誤解を恐れずに言うのであれば、勝率を99%以上にすることも、ほったらかしで3000万円の利益を挙げることも不可能ではありません。

為替の価格は上がったり下がったりを繰り返しますので、損切りをせずにどんなに含み損を抱えてもそれに耐えるだけの資金があれば勝率は99%を超えます。

また、投資資金を10億円ほど用意しておけばある程度の成績を持つ自動売買であればほったらかしで3000万円の利益は作れるでしょう。

これは100万円の投資資金で3万円の利益を上げることと変わりません。

このようなありもしない、または現実的でないEAの誇大広告をみたら詐欺だと思って無視をするようにしておきましょう。

こういったEAで長期的に勝てるものはまずありません。

EAで大損する原因

EAを使用して大損してしまう原因は様々ありますが、大きく分けて2つに絞られます。

「大損する可能性がロジックに含まれているEAを使用する」と「大損する可能性を極力排除しているEAのパラメーターを変えて使用する」のふたつです。

前者はEA自体に原因があるツールエラーですが、後者は使用するトレーダーに問題があるヒューマンエラーです。

EAで大損することは防ぐことができます。

ここではこの二つの原因を深掘りしていきましょう。

大損の可能性がロジックに含まれるEA

大損する可能性がロジックに含まれているとはどういうことか見ていきます。

一見、負ける要素が高いのに販売されている詐欺商品なのかとも思いますがそうではありません。

簡単に言えば「ナンピン型EA」ということです。

ナンピンと聞くと嫌悪感を持つ方もいますが、ナンピンは別に悪ではありません。

使い方によっては短期間で大きな利益も上げることも出来ますし、きちんと管理して使えば武器にもなります。

ナンピン型EAの特徴はEAがエントリールールを満たしポジションを持ったあと逆行した場合、損切りをせずにポジションを新たに建て平均取得価格を下げることで利益にしやすくするルールを持っていることです。

そのため価格が行ったり来たり上下動している相場では勝率も高く、大きな利益を短期間で上げることも可能なEAです。

しかしナンピン型は保有ポジションが逆行した場合にさらにポジションを積んでいくので、万が一リーマンショックやアベノミクスなどのように一方的な相場に遭遇してしまった場合は全損するまでナンピンを続けてしまいます。

つまり、何か月何年もかけて積み上げてきた利益を、ほんの数日や数週間で全て無くしてしまうような大損の危険性を内包しているということです。

ナンピン型EAは勝率が高く短期間で大きく増やせる反面、無くなるときは一瞬で無くなってしまう「大損の可能性がロジックに含まれているギャンブル性の高い自動売買」であるということを理解しておきましょう。

EAのパラメーターを変更して使用する

ふたつ目の原因であるEAのパラメーターを変更して使用するというのはどういうことか見ていきます。

販売や有償で提供されているEAは、使用中に破綻しないように開発者が資金管理やロジックなどの数値をバックテストを経て調整をしてから世に出しています。

そのため投資資金額による適正ロット数が推奨されていたり、効果的な期間設定などが初めから設定されていることがほとんどです。

しかし、そういったEAでは安定して運用するためにロット数が低くなっていたり、設定期間が長くてなかなかエントリーしないなど「早く稼ぎたい」と思っているトレーダーには物足りなさが出てしまうことが多いです。

それにより、ロット数を上げて運用したり設定期間を短くしてエントリー回数を増やすなどを勝手に行い、開発者の意図とは関係ないところでEAが破綻するということが多く起こっています。

EAを稼働させる場合は開発者の意図するルール内で運用するようにしておきましょう。

EAで大損しないために

EAで大損をしないためにはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

これまでの内容を踏まえながらどうすれば回避できるのかを4つにまとめてみました。

それぞれをしっかりと理解して有効にEAを使っていきましょう。

そもそも長期運用を目的としている

優秀なEAの殆どは年間の利益率を公表しています。

安定的に利益を出しているEAの殆どが年間利益率10%~20%です。

100万円で運用をして「年間で10万円~20万円の利益」です。

これを10年や15年かけて複利を使いながら運用することで大きな財産を築くことができます。

自動売買を使っても10万円の資金は1年間で1000万円にはなりませんし、リスクなしでそのような大きなリターンは見込めません。

自動売買は「手間をかけずに時間をかけて資金を増やしていく投資方法」です。

1年や2年ではなく、長期運用をするものだとして考えましょう。

勝率よりも資金管理が重要視されている

EAではどのようにエントリーしてどのように決済するかや勝率が高いことよりも資金管理の方が重要視されています。

そのため優秀なEAであればあるほど、損切りをこまめに行ったり資金量の5%を超えるような損失が出ないようなロット数に調整されています。

資金が大きく目減りするということはポジションを持てる数にも影響がでますし、全損になってしまうリスクも大きく上がってしまいます。

EAを選ぶ際にはロジックや勝率に言及しているものではなく、資金管理と安定性を前面に押し出しているようなEAを選ぶといいでしょう。

ほったらかしにするわけではない

EAや自動売買と言えば「一度セットしたら後は一生ほったらかし」のようなイメージを持っている方がまだ多くいらっしゃいます。

いくら優秀なEAといっても安定して利益を上げられる時期もあれば、勝ちや負けを繰り返し資金を少しづつ減らしてしまう時期もあります。

ファンダメンタル的要素によって大きく動いてしまう時や、相場参加者が少なく動きが不安定な時期などは、あえてEAの稼働を止めたりするなどの多少の手間は必要となります。

しかしそれだけで資金を守ることができるのであれば、大事なお金を守るために多少の手間はちゃんと行うようにしましょう。

自動売買やEAにも得手不得手がある

冒頭でも少し触れましたが、自動売買やEAにも得意な場面と不得意な場面が存在します。

トレンド相場が得意なEAはレンジ相場に突入すると損切りを繰り返しますし、レンジ相場が得意なEAはトレンドが出てしまうと大きな損失を出すこともあります。

ほったらかしにしないということにも通じますが、調子の悪くなったEAは稼働を止めるなどそのEAの特徴をしっかり覚えて運用するようにしましょう。

まとめ:自動売買やEAを始めるなら押さえておくこと

自動売買やEAはちゃんと管理して使えば大損することはなく使用することができます。

これから自動売買やEAを使ったトレードを始めようとしている方は、押さえておくべきところを忘れないようにしておきましょう。

・年間の利益率は10%あれば上出来!

・EAによって得手不得手があるので不調の時期も必ずある!

・パラメーターやロットは基本的に変えない!

・全損リスクを許容できないならナンピン型EAには手を出さない!

・閑散相場ではEAの稼働を止める!

上記を踏まえたうえでEAを正しく使い、働いているときでも寝ている間でもトレードを代わりにしてくれる優位性を手に入れましょう!

FX自動売買の全てをまとめた記事です。

この記事ではFX自動売買での大損について詳しく説明しましたが、FXの自動売買についてさらに詳しく知りたい場合は、FX自動売買のまとめ記事を参考にしてください。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」のテクニカル分析チームが作成と監修をしています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
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