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【意味がない】デモトレードは必要ないのか?リアルトレードとの違いから考える心理的弊害と本来の目的

2022年12月20日 公開 
2023年02月10日 更新
デモ取引は必要?-アイキャッチ

デモトレードが意味がないと言われる原因はメンタルへの負荷がかからないから。

リアルトレードとデモトレードでは本物のお金を扱うかどうかだけの違いですが、取引をするときの感情は大きく異なります。

大きく違うものだからやっても意味がない。

では意味がないのなら投資初心者もデモトレードをまったくやらなくていいということになります。

果たしてそれで相場から利益を上げられるようになるのか?

この記事では、意味がないと言われる原因の4つの心理的弊害と、本来デモトレードが持つ5つの目的を知ることができます。

デモトレードのまとめ記事です。

この記事ではデモトレードに意味があるかについて詳しく解説していきますが、デモトレードについて先に詳しく知りたい場合は、デモトレードまとめ記事を参照してください。

デモトレードは取引を練習するためのもの

デモトレードとはFX取引や株式取引などの投資を、仮想の資金を使って本物のようにトレードができるツールやアプリ、仮想の口座、またはその行為自体を指します。

大きく2つに分けられますので確認していきましょう。

過去の値動きをシミュレーションするデモトレードツール

フォレックステスター5サンプル画面

過去の値動きや仮想の値動きを擬似的に再現するツールやアプリというものがあります。

過去検証ツールとも呼ばれており、過去の値動きを使って取引手法の研究や開発、ロジックの優位性などを仮想のお金を使ってバーチャル取引をしながら確かめることができます。

過去の相場で通用するものなのかをシミュレーションするためのもので、データ化された値動きを使うため早送りや巻き戻しができるので、短い時間で効率よく検証作業ができます。

有料無料問わずたくさんのツールやスマホアプリがありますので色々と探してみるのもいいでしょう。

FX取引で有名な過去検証ツールといえば少々高額ですが「フォレックステスター5」。

スマホアプリならFXや株式投資を問わず「トレダビ」という無料アプリなどがあります。

仮想のお金で行うバーチャル取引のデモトレード口座

デモトレード口座サンプル画面

シミュレーションのデモトレードと同じくバーチャルのお金を使って取引を行いますが、こちらは実際の取引で使用するツールやアプリを使って本物さながらの取引をすることができます。

デモトレード口座と呼ばれ、実取引を行える証券会社やブローカーが提供しているものを使用します。

リアルレートの配信が行われているので、自分のお金ではないということ以外は実取引となんら変わりない環境でトレードをすることができます。

国内最大手のDMMや楽天証券など有名どころの証券会社でもデモトレード口座は用意されているので、相場の臨場感と取引ツールの操作感を覚えるためには必須の練習です。

リアルタイムのレート配信ってどういうこと?

リアルタイムのレート配信とは、実際に今取引がされている価格や株価がデモトレード口座にも提供されることで、実取引と同じ環境と先の見えない緊張感が体験できるものです。

限りなく実取引に近い環境に身を置けるということが言えます。

ただし、土日は相場が動いていないのでレート配信がない証券会社がほとんどですが、仮想の値動きとして土日にレート配信をしてくれる証券会社もありますので口座を作る前に確認しておきましょう。

デモトレードが「意味がない」と言われる4つの心理的弊害

練習もできていいことばかりに見えるデモトレードが、なぜ意味がないと言われてしまうのか。

その理由を心理面にフォーカスしてみます。

いや、心理面にフォーカスするというよりは「心理面にしかデモトレードは意味がないという理由が見当たらない」といったほうが正しいかもしれません。

テクニックの練習という面では他に代案が見当たらないほどデモトレードというのは優秀です。

しかし、その心理面がトレードに及ぼす影響というのは計り知れません。

どのようなものがあるか詳しく深掘りしていきましょう。

緊張感がないから意味がない

デモトレードでは勝っても負けても自分のお金が増減するわけではないので、緊張感が欠如しがちになります。

「このあたりでエントリーしておくか」とか「まぁ上がるでしょ」のような感情でポジションを持ってしまいがちになります。

本来のトレードは負けてしまえば自分の大切な資金が目に見えて減っていきますし、勝った時には資金が増えたことを視覚的に認識できます。

この目の前でお金が増減するという緊張感がデモトレードにはないので、分析が雑になりエントリーも決済もきちんと分析せずに行ってしまうのです。

このように「雑に練習してしまうから意味を持たない」というのがひとつ目の理由です。

欲望に支配されないから意味がない

デモトレードでどんなに勝っても自分のお金が増えることはありません。

そのため、自分のルールで決めた決済ポイントで感情のブレもなく利益を確定することができます。

そしてこの行為が何度も繰り返されることで「ルールを守れている自分」「順調に利益が増える手法の優位性」を感じてしまいます。

しかし実際の取引では利益確定の後にさらに大きく値が伸び、利益を逃してしまう場面に何度も遭遇することでしょう。

そのときデモトレードでは湧いてこなかった感情が顔を出します。

「もう少し粘っていれば」

これが出てしまうことにより利益確定ポイント到達時に決済ができず、結果ズルズルと価格が戻されてしまい利益をなくしてしまいます。

また、含み益というまだ自分のお金になっていないものの、大きな利益を目にしてしまっているので、小さな損失で切るべきところで切れずに大きな損失を抱えてしまうことも起こります。

これらはすべて「欲望」です。

あと少し、もう少しという実際のお金の増減が決済判断を鈍らせます。

このような理由から「欲望が涌かないデモトレードは意味がない」と言われてしまうのです。

プレッシャーがかからないから意味がない

デモトレードではたとえ負けても自分の資金が減ることはありません。

そのため、損切りをした後のポジションを持つ際にも感情を揺さぶられることなくルール通りに持つことができます。

そしてそれを繰り返し収支がプラスになっていれば、その手法の優位性が証明されるわけです。

しかしリアルトレードでは負けトレードの後に新規でポジションを持つときにはある感情が湧きおこります。

「また負けたらどうしよう」

このプレッシャーによって本来ポジションを持つべきところでポジションを持てず、思惑通りに動いた後に飛び乗りエントリーをしてしまうなどの「ルール違反」が起こります。

優位性が証明された手法であっても、損切りにより自身のお金が減ってしまうと疑心暗鬼になるのは仕方のないことです。

次はちゃんと勝てるのかというプレッシャーに押し潰されてしまうのです。

だからデモトレードは「感情がない状態でどれだけ優位性があっても意味はない」と言われてしまうのです。

資金管理がないから意味がない

デモトレードは、資金が破綻したとしても再登録や申請をすればリセットができます。

そのため、早く資金を増やしたり大きく利益を取ろうとして「レバレッジを上限」まで大きく掛けてしまいがちになります。

例えば100万円でスタートしたトレードで損切りルールを2割に設定(20万円)していたとしましょう。(かなり大きいですが例えのためわかりやすくしています)

1度目の取引で損切りにかかってしまった場合の残金は80万円です。

その場合、次の取引をする際に設定する損切り額はルールでは16万円に設定するのが正しい状態です。

ということは「ロットを下げなくてはいけない」のです。

しかしデモトレードでは損失を取り返そうと全損失覚悟で逆にロットを上げたりする方をよく見かけます。

よく考えてください。

リアルトレードならたった2回の取引で100万円がなくなる可能性を許容しているということになってしまいます。

これでは資金管理も何もありません。

とはいえ、デモトレードは自分のお金が動くわけではないので「資金管理という概念が欠如しやすい」環境にあります。

トレードで一番大事とされる資金管理が全くなされない状態であるということです。それにより「デモトレードでは長期間勝てるようにならない」と言われてしまうのです。

デモトレードとリアルトレードの大きな違い

トレーダーの勘違い

上記のようなことを言われてしまうのはデモトレード口座での取引が多くを占めます。

デモトレードの中でもシミュレーションアプリは早送りや巻き戻しを使って繰り返し練習をしたり、ポジションの結果がすぐにわかるので時間的ストレスもなく効率的に練習ができます。

一方、デモトレード口座では限りなくリアルに近い状態で取引の練習をすることができます。

実取引と同じツールやアプリを使用しますし、早送りもできないのでリアルトレードとほぼ変わりません。

しかしそれでも「意味がない」と言われてしまうのはリアルトレードとデモトレードの間に大きな違いがあるからです。

それは「感情」です。

自分のお金が増減するという「欲や恐れ、後悔や焦り」などの感情がリアルとデモでは全く違います。

こういった心理的弊害があるからこそデモトレードは意味がないと言われてしまうのです。

デモトレードで培うべき「本来の目的」

ではデモトレードは何のためにあるのでしょうか。

ゲームのように遊ぶためでしょうか。

学習ツールのひとつとしてでしょうか。

そんなことはありません。

FX取引や株式取引でしっかりと利益を取れるようになるためには、デモトレードによる過去検証とリアル相場での経験値を養うことが必ず必要となります。

しかし、感情面に関しては「意味がない」と言われている意見と同じく、鍛えたり練習したりすることはできません。

デモトレードにはデモトレードをすることにより得られる価値があります。

どのような目的があるのか見ていきましょう。

ツールの使い方や注文方法への慣れ

デモトレード口座サンプル画面2

リアルトレードでは証券会社やブローカーを通して取引を行います。

ところが各会社ごとに独自の取引ツールやアプリが用意されています。

A社の取引ツールとB社の取引ツールでは見た目からして違う、つまりインジケータの適用の仕方や注文ボタンの配置も変わってしまうということです。

操作方法に慣れたりするほか、注文方法や注文の変更、決済、予約注文の仕方などリアルタイムで取引をしたときに「どうやるんだっけ」とならないように事前に練習をしておきます。

リアルタイムでの取引では一瞬のチャンスを見逃さないようにしておく必要があるということです。

この練習はデモトレード口座でしか行えません。

テクニカル分析を判断できる経験値

テクニカル分析サンプル画面

テクニカル分析とは「この先価格が向かいやすい方向はどちらが確率的に高いのか」を過去の傾向を基に分析することを指します。

テクニカル分析には様々なものがありますが、わかりやすいものとして

  • ダブルトップやヘッド&ショルダーに代表される「チャートフォーメーション」
  • 高値安値の切り上げや切り下げでトレンドの方向を見定める「ダウ理論」
  • 十字線や前後のローソク足の実体の長さなどを参考にする「プライスアクション」

などがあります。

これらは相場の先人たちが過去の傾向から視覚的にわかりやすく言語化してくれているものです。

しかし、教科書に載っているような綺麗な形は基本的に出ることはまれです。

いびつな形をしたチャートフォーメーションもあれば、判断に迷うプライスアクションもあります。

このように応用が必要な場合が多いので過去の値動きを見ながら「形を形としてとらえられる目を養う」ことが大切なのです。

リアルタイムの動きではこの経験値を得るのに何年もかかってしまいます。

それを短縮できるのがデモトレードです。

この練習は様々な期間の値動きを再現できるシミュレーションアプリで行うことができます。

自分の取引スタイルの確立

投資の取引スタイルはスキャルピングやデイトレード、スイングトレードなどポジションの保有時間だけを見てもいくつもあります。

ナンピンやピラミッティング、分割ポジションや分割決済など保有の仕方についてもたくさんあります。

どのスタイルが自分にとって合っているのかはやってみなければわかりません。

せっかちな方はスキャルピング、のんびりな方はスイングが「合っているとは限らない」のです。

デモトレード口座で実際に相場と向き合ってみて、様々なスタイルを試してみるからこそ初めて「自分に合ったスタイルが発見」できます。

自己資金でこんなことをしていてはお金がどんどん無くなってしまうかもしれません。

仮想の資金だからこそ試すことができるのです。

デモトレードで自分のスタイルを見つけてみましょう。

手法のリスクリワードチェック

自分が使おうと決めたロジックや手法が長期にわたって通用するのか、そのリスクとリターンは適正なのか。

これは長い期間、実際に運用をしてみないとわかりません。

しかし過去の値動きを疑似的に再現できるシミュレーションアプリなら、その過去の値動きを使って長期間の運用成績を知ることができます。

「相場は今後どうなるかわからない」と言われますが、それは10年前から見た現在も同じことです。

誰かリーマンショックを予想できたでしょうか?

誰かコロナショックを予想できたでしょうか?

つまり、過去の検証をすることで予想だにしなかった事柄が起きた時に「自身の手法が乗り切れるのかどうかを知ることができる」のです。

過去の値動きによる長期間の検証を行い、適正なリスクリワードが得られなかった手法やロジックは、今後の相場でも有効に機能し続けない可能性があるという目安にすることができます。

通貨や個別株式、時間帯の値動きの癖

テクニカル分析サンプル画面2

テクニカル分析の他に「通貨や個別株式ごとの値動きの癖」「時間帯による値動きの傾向」というものがあります。

昔は多くの時間をチャートの観察に費やしたり、静止したチャートを何百枚も分析をしたりすることで、その癖や傾向を覚えていました。

現在はシミュレーションアプリがあります。

リアルタイムのように過去の値動きを再生することもできますし、早回しで何年分もの値動きを短時間で確認することもできます。

一昔前よりも多くの情報を効率的にインプットすることが可能になったのです。

「投資は情報戦」

デモトレードは情報の宝庫ですので、多くの情報を効率よく取り入れていきましょう。

まとめ:意味があるかどうかはどこに重きを置くか

デモトレードが意味がないとされてしまうのは「トレード中の心理」面にフォーカスをした場合のみということです。

テクニカル分析やツールの使い方、値動きの癖や傾向など知識や知恵が十分な方にとっては「メンタル面に作用しないデモトレードは無意味」となってしまいます。

しかし、メンタル以前にチャートリーディングの知識や応用への知恵が足りていない方にとっては「デモトレードはやって当然のもの」ということになります。

もちろん、メンタルに作用しないからこそ「雑に練習してしまう」ということが起きてしまい、「意味がない」ということになりがちなのはいなめません。

デモトレードは「いついかなるときでも正しく取引できる力」を養うものだと思ってください。

練習でできないものは本番でもできない。

どんな目的でデモトレードを行うのかを明確にしておきましょう。

仮想の資金だとしても、メンタルへ負荷がかからないとしても、真剣に練習を行うことで相場から利益を上げられるようになります。

監 修
Runchaテクニカル分析チーム

トレード体験アプリ「Runcha」は、テクニカル分析チームが監修を行っています。これまでにFXおよび仮想通貨初心者向けの学習アプリを開発し、累計100万ダウンロードを突破。「Runcha」はデモトレードの進化版を目指し、トレード練習の概念を一新します。経験豊富な専門家の協力の下、分かりやすく正確な情報を提供しています。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
アセンダント取締役
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