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【仮想通貨】ビットコインでボリンジャーバンドを有効に使うために

2022年06月06日 公開 
2023年01月30日 更新

ボリンジャーバンドとはなにか

相場のボラティリティやトレンドの有無を視覚的に把握することができるテクニカル指標の一つで、アメリカの投資家であり投資アナリストの「ジョン・ボリンジャー」によって考案されたことから開発者の名前を取り「ボリンジャーバンド」と呼ばれています。

一定の期間から取ったデータを使って統計学に基づいて計算し、未来の価格変動の範囲を測定したり、その広がり方や傾きによってトレンドの強弱を判断することができます。

トレンドの有無やボラティリティの強さなどが目で見てわかるため、使用者の多いインジケーターです。

ボリンジャーバンドは、平均値を表すミドルライン(移動平均線)を中心として、プラス方向に「+1σ(プラス1シグマ)、+2σ、+3σ」、マイナス方向に「−1σ(マイナス1シグマ、−2σ、−3σ)」と全部で7本存在します。

この上下の各ラインを「バンド」と呼び、このバンドが広がったり狭まったり、傾いたりすることで、視覚的にボラティリティを把握したり、トレンド、レンジの判断をすることができます。

一般的に7本すべてを表示することはあまりなく、3本から5本で使用しているトレーダーが多いです。

ボリンジャーバンドのバンド説明

仮想通貨でこれまでのテクニカル分析の知識が通用しづらい理由

ビットコインに代表される仮想通貨では、これまで株やFXで培ってきたテクニカルの知識が通用し辛いと言われています。

その理由としてこれまでの仮想通貨の歴史とボラティリティの高さがあります。

この項ではその理由を解説していきます。

仮想通貨の歴史と背景

仮想通貨は2008年にビットコインが初めて電子通貨として発表された比較的新しいものです。

国が価値を担保しているような法定通貨ではないので、価値に対する裏付けが無くその価格の変動は論理的根拠に乏しく、何か月もレンジを組んだかと思えばひと月で20%以上も変動することもあります。

そしてそのような規則性のない動きに加えて、一個人の言動で乱高下が起きたりすることを繰り返すので株やFXで培ってきたテクニカル分析の知識やテクニカル指標のセオリーが通用しないと言われています。

ビットコインでは±2σが抵抗帯として機能しにくい

ビットコインに限らずですが、仮想通貨は「圧倒的に値動きが大きい」です。

例えばボリンジャーバンドで見た場合、株やFXでは±2σを超えて動くことは経済指標や何か大きなイベントでもない限り、殆ど起こりません。

一時的に起こったとしてもボリンジャーバンドが再計算されリペイントされれば、価格は±2σの中に納まることがほとんどです。

しかしビットコインでは±2σを超える動きは日常茶飯事に起こり、さらに超えた後も勢いは落ちずに±2σの外側で推移し続けることが多く起こります。

株やFXと違って、一方的な値動きを起こしたり全く変動しなかったりすることで過去のデータを参考にするテクニカル指標が効きづらい現象が起こります。

仮想通貨でのボリンジャーバンド

高すぎるボラティリティに合わせることが大切

ではテクニカル分析やテクニカル指標が通用しないのかと言われれば、そうではありません。

通用しないとされるのは「これまでのテクニック」です。

高すぎるボラティリティや突拍子もない値動きも枠組みを大きく組み替えれば、テクニカル指標を使って値動きの想定を立てることは可能となります。

むしろ、ファンダメンタル的要素の少ない仮想通貨のほうがテクニカル分析は効きやすいとするトレーダーも多くいます。

次の項ではボラティリティが高いビットコインに合わせた枠組みの取り方を詳しく解説していきます。

ビットコインに合わせたボリンジャーバンドの使い方

テクニカル指標の中でも枠組みを大きくすることが容易なボリンジャーバンドで、ビットコインに合わせた使い方を解説していきます。

特別な数値があるというわけではなく、これまでも使っていた数値をそのまま使いますのでこれまでのテクニカル分析と同様に使っていただけます。

ボラティリティが高い時に機能する±3σを有効に使う

前項でビットコインのボラティリティが高くボリンジャーバンドの±2σが機能していないことを解説しました。

本来であればトレンド相場ではバンドに沿うようにバンドウォークをしたり、レンジ相場では抵抗帯になったりとするはずの±2σが機能していないのでビットコインではボリンジャーバンドは使えないとなるところですが、ビットコインはボラティリティが高いだけなので、ボラティリティが高い時に機能する±3σを採用してみます。

例えば先ほどの画像では±2σはほとんど機能していませんでしたが、同じ場面に±3σを適用してみるとビットコインの価格は株やFXでの±2σのように殆どがバンド内に収まっています。

ということは、ビットコインでは±3σが株やFXでの±2σに相当すると考えることができます。

ボラティリティが大きいなら大きいなりに枠組みを大きくすることで、これまでのテクニカル分析と同様に使用することができるということです。

仮想通貨に合わせたボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは逆張りのテクニカル指標ではない

ここで注意していただきたいのは、±3σが有効に機能しそうだからと言ってタッチで逆張りをしてはいけないということです。

ボリンジャーバンドは本来トレンド系に分類される順張りのテクニカル指標です。

逆張りが優勢になるのはレンジ相場だけですので、明らかな下落トレンド中に-3σにタッチしたからと買いで入ったり、上昇トレンド中に+3σにタッチしたから売りで入るというのは、ビットコインのボラティリティを考えると損切りが先行する可能性が高くなります。

価格の到達地点の想定や、トレンドと逆側での押し目買いや戻り売りなどのエントリータイミングの目安に使うなど、ボラティリティが高いビッチコインで使うときはその使い方には注意をしましょう。

まとめ:ボリンジャーバンド単体で使うことは避けよう

ボリンジャーバンドは優秀なテクニカル指標ですが単体での使用では信頼度はあまり高くありません。

トレンド中に使用するならトレンド系のテクニカル指標と、レンジ中に使用するならレンジ系のオシレーターと組み合わせて使用することで、ボリンジャーバンドを使った分析や環境認識の信頼度は格段に上がります。

ビットコインなどボラティリティが高い仮想通貨でも、テクニカル指標の組み合わせは有効に機能しますのでぜひ様々な組み合わせを試して使用してみて下さい。

ボリンジャーバンドの全てをまとめた記事です。

この記事ではボリンジャーバンドと仮想通貨ついて詳しく説明しましたが、ボリンジャーバンドについてさらに詳しく知りたい場合は、ボリンジャーバンドまとめ記事を参考にしてください。

監 修
山中康司

慶応義塾大学卒業後、1982年アメリカ銀行に入行、1989年バイスプレジデント、1993年プロプライエタリー・マネージャーとして為替、債券、デリバティブ等の取引に携わる。2002年金融コンサルティング会社アセンダントを設立、取締役に就任。為替情報配信、セミナー講師、コンサルティングをつとめている。「テクニカル指標の読み方・使い方」等著書も多数。2018年 金融リテラシー協会 代表理事に就任。


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内田 まさみ ラジオNIKKEI
日経CNBCの番組パーソナリティ
経済雑誌多数連載中
山中 康司 金融リテラシー協会 代表理事
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